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日航経営破綻と、これからの課題。

今日の午後、日本航空グループは取締役会での決議の後、夕方、東京地裁会社更生法の適用を申請して経営破綻いたしました。破綻と同時に企業再生支援機構が再生に乗り出すことになりました。
今後日航は裁判所の管理下の元で3年以内の再建完了を目指すこととなります。
私はやっと日航が再生に向けて動き出したことで、この問題が一つの区切りを迎えたと感じました。と、同時に果たして日航は何処へ向かうのか疑念も湧いてきているのです。

今回の破綻に至った原因のひとつに、日航自体の経営が「高コスト体質」だったことがあります。
つまり、以前お話ししましたように、「日本のナショナルフラッグ」の面子に拘るあまりに不採算路線を多く抱えてしまったこと、大型機中心の機材に顧客ニーズに充分応えきれなかったこと、格安航空会社の台頭による価格面で太刀打ち出来なくなったこと、などが挙げられます。

今回の破綻を受けて、企業再生支援機構日航を3年以内に再生すること、それに伴ってグループ全体で15000人余りの人員削減、子会社を約半分に整理統合、大型機を5年以内に全廃、と言った再生計画が動き出すことになります。

しかし、これだけで日航がかつての「ナショナル・フラッグ」の栄光を取り戻せるのか?と言うと、私は「NO!」だと思います。

なぜなら、世界の航空業界全体が「ナショナル・フラッグ」同士の覇権争いよりも、「グループ内の協調」による発展の方向に動き出しているのです。今までの日本の航空業界は、格安航空会社の参入によって「限りないコスト競争」に陥り、その結果が今回の破綻だと考えられているのです。つまり、覇権争いに日航は敗れたのです。

そうなったら、私としては、日航は「世界の航空グループ内での協調」に軸足を移すべきではないのでしょうか?特に日本の航空会社のサービスに対しては、日本国内では「過剰サービス」だとして、コスト削減の対象になっていますが、国際的に見れば「世界一素晴らしい『おもてなし』だ!」として、賞賛の声さえあるのです。

それを、「コスト削減」と如何に両立するか、がカギになるのではないのでしょうか?