この街の片隅で・・・・・

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「考えるチカラ」を育てるには?

大学でのレポート提出に他の人が書いた論文や記事が使われているケースが増えてきたため、これらをチェックするためのソフトウェアが開発されて、大学や研究機関向けに有償配布されることになりました。

http://www3.nhk.or.jp/news/k10014312131000.html

これは、金沢工業大学大学院の杉光一成教授と東京のソフト会社が共同で開発しましもので、このソフトは学生が書いたレポートなどの内容を、サイト内にある同じテーマの複数の論文などと比較して、似ている部分が無いかどうかを自動的にチェックするもので、文章の語尾や単語の一部を書き換えても判別できるということです。

海外の大学では、すでにこうしたソフトの導入が始まっているということで、今月下旬から大学などの教育機関を対象にソフトを有料で配布する予定です。

私はこのようなソフトが利用されなければならない背景として、「安易なコピペ」による学生の「考えるチカラ」の低下を指摘していますが、果たしてこのソフトを使って、「安易なコピペ」は確かに減るでしょう。しかし、大学側が求めている「考えるチカラ」を養うのはこれだけでは不可能でしょう。

それは、大学自体が「教育機関」ではなく、「研究機関」に熱心だから他なりません。

本来、「研究機関」は全ての大学がするものではありません。大学内の教員が全て研究者になれるわけでもないのに、「研究機関」に熱心になるのもどうか?と思いますよ。

一部の大学ならば、「研究機関」としても立派に生き延びることは出来ますが、殆どの大学は「研究機関」として成り立つのは無理があります。そうしたら、大学が成り立たせるには、「考えるチカラ」を養う「教育機関」として生き延びなければならないのです。

外国の大学も、「研究機関」をして成り立つ大学はホンの一握りで、殆どの大学は「教育機関」です。

日本も国際的に評価されたければ、「教育機関」としての大学を育てなければなりません。それが、「考えるチカラ」を養う第一歩です。