ジャパンカップのポイント(3)
今度は、ジャパンカップに出走する有力馬について。
1.ウオッカ
前2戦がまさかの敗戦。一部マスコミ報道では、「引退間近か?」と言われた、実際その敗戦のデータを見る限り、必ずしも全盛期を過ぎた感じがしない。つまり、「ウオッカの思うとおりの競馬が出来なかった。」と言ったほうが真相である。
今回の最終追いきりも前2走とあまり変わることがなかったのだが、鞍上がC・ルメールに変わった事からも分かるとおり、まさしく今回は「背水の陣」で望む。
追い切りを見た限りでは、いつもより強めに追い切ったようで果たしてこれがカンフル剤になればいいのだが・・・。後はレース中いかに自分の競馬に撤することが出来るかカギである。
2.レッドディザイア
ブエナビスタとの「3歳牝馬2強対決」の最終戦、秋華賞を勝ちあがり、本来ならば出走してもおかしくないエリザベス女王杯を自重し、ここに照準を合わせて出走。
前走の秋華賞で目一杯の「究極の仕上げ」をした反動が不安視されていたが、追い切りを見た限り、その心配はない。ただ、坂路での追いきりのせいか、後ろ足がややもたついている印象が気になった。状態面は悪くない。
ただし、なぜエリザベス女王杯を自重したのか、いまだに分からないが・・・・・。
3.オーケンブルースリ
前々走の京都大賞典を59キロの斤量を背負っても、見事な差し切り勝ちを決めた反動だろうか、前走の秋の天皇賞は、最後に追い込んで4着。今回は同じ舞台で距離は延長。斤量も京都大賞典より軽くなるのだが、この馬は良積が右回りしかなく、左回りがどうかわからない面がある。前走もそんなに悪いわけでないので、全く走れるわけではない。
ただ、この馬の勝ちパターンが「前半スローで終いの上がり勝負」にならないと勝ちきれない面があり、そういった展開にならないと厳しい。はたして、今回は?鞍上は魅力だが・・・・。
去年のこのレースの勝ち馬。この馬も先ほどのオーケンブルースリ同様、勝ちパターンが「スローの上がり勝負」なのだが、昨年のこのレースの勝ち方は「前で折り合って、最後に抜け出す。」だった。今回逃げるのがリーチザクラウンかもしれないので、テンでペースが速くなることが予想される。果たして、自分のパターンに持ち込めるのか?昨年のコンビの復活はいいのだが・・・・?追い切り自体は天皇賞の状態を維持できている。
5.リーチザクラウン
期待されていたクラシックは結局無冠。どうもレースがワンパターンになりやすく、特に距離が長くなるとうまく押し切れない面が改善しきれておらず、追いきりはそんなに悪くはないのだが、レースにいって何かうまくいかない。鞍上も変えることも考えていたそうだが、結局武豊のまま。最近の武豊はどうも関係者の信用まで失いつつあるそうなので、人気になるなら「危険な人気馬」になる可能性は十分ある。
6.外国馬
追い切りで印象に残ったのが、ジャストアズウエルとシンティロの二頭。単なるお付き合いではなさそうなのだが、(2)でも書いたとおり、外国馬の場合はレース当日に「調教師」が来日しているかどうかで、本気なのかどうか分かるらしい。
人気になりそうなコンデュイットやマーシュサイドは追い切りの感じだけでは判断できないが、それなりには仕上げているようです。